〔2023年度〕いるか博士 黒田実加先生による「海岸にうちあがるくじら・いるか」

2024/2/10(土)18:00~19:00 終了しました!

実施報告

いるか・くじらの回は、化石や宇宙に並んで、詳しいこども達が多い分野です。今回も、他の博士のお話を聞いたことがある!博物館で見たことある!という声が始まる前から聞かれました。水族館でも人気ものですから当然かもしれませんね。
たねまきめぶきで大切にしていることは、知識を学ぶのではなく魅力を感じる時間ということ。黒田先生にも、実際になさっていることをご紹介していただきました。先生が実際に描いたスケッチも、リアリティがありますよね。
いるか・くじらを愛でることと研究することは、ちょっと違いがあるような・・そんなリアルなお話を聞いて、こども達はより一層のめり込んでいました。

プロフィール

いるか博士
黒田 実加 先生

北海道大学
北方生物圏フィールド科学センター 特任助教

特定非営利活動法人
ストランディングネットワーク北海道 理事

1990年 兵庫県生まれ
2013年 北海道大学水産学部海洋生物科学科 卒業
2018年 博士(水産科学)取得 (北海道大学 大学院水産科学院)
2020年 北海道大学 北方生物圏フィールド科学センター 特任助教(現職)
特定非営利活動法人 ストランディングネットワーク北海道 理事(現職)

ワークショップ内容

海岸にうちあがる
くじら・いるか

海岸にうちあがり,死んでしまったくじら・いるかは,そのままではゴミとして捨てられてしまいます。
しかし,彼らはこれまで1頭1頭違う「鯨生」をたどってきたはずで,何歳なのか,何を食べていたのか,どんな病気にかかっていたのかなど,みんなそれぞれ違う情報をもっています。
死んでしまった彼らの体をくまなく調査すれば,その情報を引き出し,いろいろな研究に役立てることができます。
人間とくじら・いるかがいつまでもいっしょに生きていける社会をめざして,私たちは今日も北海道じゅうをかけめぐります!

過去の実施記録

・2022年度

ちょうど全国で話題になったクジラのストランディングに直接かかわる黒田先生のお話は、クジラやイルカが好きならまずは知りたい基本的なお話から始まりました。種類のことや、見た目の特徴のこと。そして最後に、海岸にうちあがったクジラやイルカをどうするのか、という作業のお話。
たねまきめぶきに参加するこども達は、普段から博物館や水族館に積極的に出かける子が多いので、最初の方は知っていることもあった様子。時々「知ってる!」などの言葉も聞かれて、余裕そうでした。
しかし、話がどんどん進み、おっぱいの位置に驚いたり、内臓の細かいところを写真でじっくり見たりしているうちに、こども達の表情はどんどん真剣に。
そして、最後の質問タイムには、まだ研究者もわからない謎について質問もでたりと、とてもたねまきめぶきらしい時間になりました。後から、「漁師さんの道具が、他ののこぎりと違って役に立ったというエピソードが予想外で驚いた」という感想も受講者から寄せられました。確かに、先生が「ホームセンター大好き」と仰ったときの笑顔は素敵でした。こういった、ちょっとした「驚き」も後々彼らの引き出しになってくれると思います。