小学生向けオンラインワークショップ(Zoom)
実施日時:2023/1/14(土)10:00~11:00
終了しました!ワークショップ当日の様子はページ下部に記載しています。
鰭脚類(ききゃくるい)ってどんな生き物か知っていますか?
実はアザラシやアシカ,セイウチの仲間たちのグループのことを鰭脚類と呼びます。
日本では水族館で見たことがある人が多いかもしれませんが、アザラシやアシカ、セイウチはどのように見分けることができるのでしょうか。かれらは一体どんな生き物なのか、またアザラシ・アシカ・セイウチでどのような違いがあるのかを一緒に学んでいきましょう。
【鰭脚博士 主森亘先生プロフィール】
帯広畜産大学 獣医学研究部門 基礎獣医学分野 形態学系 解剖学教室日本学術振興会特別研究員 (PD)
専門は海生ほ乳類の古生物学・形態学。海に戻ったほ乳類の姿かたちに生じた変化について研究しています。全国の博物館と共同研究を行い、様々な地域から産出する海生ほ乳類の化石の研究もしています。また、水族館で生体展示と自身の研究を組み合わせた普及活動にも力を入れています。
実施報告
古生物を研究する主森先生のワークショップが終了しました。「古生物」という言葉を聞きなれない方も多いと思いますが、「化石」という言葉はだれしも知っていると思います。そして、その言葉を聞いて真っ先に思い浮かべるのはやはり恐竜やアンモナイトだと思いますが、主森先生の専門は、鰭脚類です。鰭脚類は、アシカやアザラシ、セイウチのことを指していて、もちろん先祖にあたる種類が過去にはいたわけです。アシカなどの昔の形、想像したことがある人はどのくらいいるでしょうか。また、セイウチは、過去には約27種類※1も存在したことをご存知でしょうか。今は、たったの1種類だけを残し、他は絶滅してしまったそうです。それに対してアザラシは、種類もたくさんいて、適応している環境も様々ということですが、それぞれの生きものの歴史を調べたり、比べたりすることで見えることがあるのだそうです。
※1 研究により諸説あります。
講義の最後には、「知識は、役立つものではなく役立てるもの」というメッセージも伝えてくださった主森先生の仕事に対する誠実な姿勢・哲学を、こども達が感じていることを願うばかりです。
先生は、化石を磨く作業、港での作業、アザラシが泳いだり歩いたりする様子を動画でご用意してくださり、馴染みのないこども達にもわかりやすかったようです。今回も、とても素敵な時間になりました。
受講者からの質問はこちら↓
・なぜ、九州や四国からは、鰭脚類の化石が出ていないのですか?
・どういう学校に行けば研究者になれますか?
・セイウチはなぜオスもメスもキバが生えているのですか?